「特定のIPアドレスからの通信を Windows server の標準機能だけで実施したい」

方針:
 IP セキュリティポリシーを使って、通信時のポリシーを追加、その後ポリシーを有効化する。

手順:
 MMC で「IP セキュリティポリシー」スナップインを開く。

 ※まずは、「ブロック」というポリシーと、「対象になるIPを指定する場所」を作成します。

 左ペインの「IPセキュリティポリシー」を右クリックし「IPフィルタ一覧とフォルダ操作の管理」を開きます。

 「フィルタ操作の管理」タブの方を選択します。
 「追加」ボタンをクリックします(追加ウィザードを使用に☑があることを確認してね)

 ウィザードが走り出したら、「次へ」をクリックします。
 まずは、「名前」から。
 ここの名前は「ブロック」にします。(なんでもいいですが、この方がわかりやすい)

 「次へ」をクリックします。

 フィルタ操作の挙動を設定しろと言われるので

   「ブロック(L)」

 を選択して、「次へ」をクリックします。
 「完了」をクリックして終わります。

これで、先ほどの「フィルタ操作の管理」タブの中に「ブロック」という項目ができているはずです。

次にやることは、対象となるIPアドレス(IPアドレスやレンジ、名前)を登録する場所を作ります。

「IPフィルタ一覧の管理」タブの方をクリックします。
「追加」ボタンをクリックします。

名前」を入れろと言われるので、わかりやすい名前を付けます。
今回は「10.254.0.11」にしてみました。(このIPからの通信を遮断するということで)
説明欄はお好きに使ってください。

「追加」ボタンをクリックします(追加ウィザードを使用に☑が入っていることを確認)

 ウィザードが走るので「次へ」をクリックします。
 ミラー化の☑が入っていることを確認して、「次へ」をクリックします。

 IPトラフィック発信元の指定です。
   発信元アドレス → このコンピュータのIPアドレス にします。
   「次へ」をクリックします。

 IPトラフィックの宛先アドレスの指定です。(ここは選択肢から好きなものを!)
   今回は特定のIPからの通信を遮断なので、「特定のIPアドレス」を選択して
   IPアドレスを入力します。 10.254.0.11

 IPプロトコルの指定です。
   ぜ~~ぶ止めたいので「任意」を選択しておきます。「次へ」をクリックします。

 「完了」をクリックします。

IPフィルタ一覧に戻ると、下段の「IPフィルタ」の欄に先ほど作ったものが見えるはずです。
「OK」をクリックして閉じます。

 IPフィルタ一覧とフィルタ操作の管理画面を「閉じる」をクリックして閉じます。

さぁ続いてポリシーの作成と有効化に移ります。

左ペインの「IPセキュリティポリシー」を右クリックし「IPセキュリティポリシーの作成」をクリックします。ウィザードが走ります。「次へ」をクリックします。
このポリシーに名前を付けます。

今回は「10.254.0.11-遮断」にしてみました。「次へ」をクリックします。

規定の応答規則をアクティブにするに☑を外して「次へ」をクリックします。

「プロパティを編集する」に☑が入っていることを確認して「完了」をクリックします。

今作った「10.254.0.11-遮断」のプロパティ画面になります。
(□ <動的> 既定の応答 ・・・チェックが外れているのを確認してください)

「追加」ボタンをクリックします。(追加ウィザードを使用に☑が入っているか確認)

追加ウィザードが走ります。「次へ」をクリックします。

トンネルエンドポイント
    「指定しない」を選択した状態で「次へ」をクリックします。

ネットワークの種類  
    「ローカルエリアネットワーク(LAN)(L)」を選択します(ここは皆様の環境次第ね)
    「次へ」をクリックします。

IPフィルタ一覧から、先ほど作った「10.254.0.11-遮断」を選択して「次へ」をクリックします。
フィルタ操作の一覧から先ほどの前に作った「ブロック」を選択して「次へ」をクリックします。

「完了」をクリックします。

新しい規則のプロパティ画面になります。一通りタブを見て確認しておいてください。
よければ「OK」をクリックして、プロパティを閉じます。

「10.254.0.11-遮断」のプロパティも「OK」をクリックして閉じます。

※ようやく「準備」ができました。

最後に、今作成したポリシーを「割り当て」ることで有効化します。

MMCの右ペインに「10.254.0.11-遮断」という名前のポリシーがあるはずです。
「ポリシーの割り当て」欄が「いいえ」になっているはずです。
ここを「はい」にすると、今まで設定してきた 10.254.0.11からの通信の遮断が実施されます。

右ペインの「10.254.0.11-遮断」を右クリックし、コンテキストメニューから「割り当て」を選択します。
ポリシーの割り当て欄が「はい」に変わっていれば、10.254.0.11からの通信は遮断されているはずです。

このようにして、複数のIPアドレスやIPアドレス範囲、DNS名等を使って、Windows server 2003 R2 への通信を遮断することができました。


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